京都女子10の手しごと展に参加します。

マキさんのおかげ。


わたしはどうして この中にいるのだろうと思う時があります。
まだまだだから。




でも 今できる精一杯で 五月礼賛の焼菓子包みを販売します。
そして 展示は お店作りのポートフォリオや2007年からの記録など souffleのここまでの道程がわかるような展示にしたいと思っています。


笑って過ごしていたって 夢なんか叶えられない。




料理:「souffle」田中沙由理
「お客さんを「おかえり!」と笑顔で迎えるような店をもちたい」という長年の夢を叶え、3月に円町で念願の「食堂souffle」を開店。
http://souffle-shokudo.com/

「京都女子10の手しごと展」のはじまりは、昨年の真夏の京都。女性情報誌『Hanako』の秋の京都特集をつくるために、わたしが編集部に提案した企画から。当時は物件探しがなかなかうまくいかなかず、しょっちゅう落ち込んだり凹んだりしていたスーフルが、半年後には見事に夢を実現し、円町に『食堂souffle』を開店した。最近、京都の街っ子の間では「もう、スーフルのお店行った?」というのがすっかりあいさつがわりだ。黄色いひさしが目印の、たった8席ほどのちいさなお店。愛車のバイクもイエローなので、お祝いのお花も黄色の花束が届く。ミモザ、ガーベラ、チューリップ。黄色は、見ているだけで心を弾ませ、楽しい気分にさせてくれる色。人に喜びを与える色。いつも笑顔とおいしい食べ物を与えてくれる、souffleのイメージカラー。でも、スーフルの満点の笑顔のなかにはいつも泣きべそ沙由理ちゃんが隠れていて、そのことを親しい友人たちはみんな知っている。だから、あいさつの続きは、こうだ。「誰が店に来ても、あの子、うれし泣きしてるらしいわ(笑)」。開店から1ヶ月。『食堂souffle』の店主はもう泣いていない。「店
を持って、強くなった気がします、わたし」。じぶんの力で夢を叶えたひとの強さはホンモノだ。黄色いひさしとともに、彼女はほんとうの黄色を手に入れたらしい。さて、街の花屋さんではひまわりが店頭に並ぶ五月、本展ではどんなイエローハッピーを見せてくれるだろうか。(文:高橋マキ)



「京都女子10の手しごと展-五月礼讃-」
開催日時:2013年5月22日(水)〜27日(月)10時〜19時 ※レセプションパーティ(21日19時〜)
会場:京都 祇園四条「空・鍵屋」(〒605-0074京都市東山区祇園町南側花町570-107)
入場無料
お問い合わせ:info@qdo.co.jp

出店作家一覧(50音順):
「Atelier Montauk」坂下智美(バッグ)/「AFLO+」皆川眞弓(アクセサリー)/「AMETSUCHI」芦田尚美(陶磁器)/井上香奈(画)/「カクカメ」亀田美樹(がまぐち)/川尾朋子(書)/「souffle」田中沙由理(料理)/「日菓」杉山早陽子・内田美奈子(和菓子)/「nuri」福間乃梨子(キャンドル)/「potitek」戸田直美(木工)

アートディレクション&デザイン:株式会社クオリアデザイン事務所
コーディネイト&テキスト:高橋マキ

主催:京都女子10の手しごと展実行委員会

京都の女性たちは、別れ際に「さようなら」ということばを使いません。「ほな、またネ」「うん、またネ」。これは、わたしたちの時間に、関係に、あしたがきっとあることを約束してくれる、とても魅力的な慣習のように思います。本来の意味とは違うけれど、これもまた「京都時間」。100年先の孫の代ことを考え、あるいは100年前の先代の声に耳を傾け、真摯にものづくりをする職人さんが今なお多く暮らし働く、このまちでこそ培われた特有の感覚という気がしてなりません。
次世代を担う若いクリエイターは、そういった感覚が根付くまちだからこそ、京都を活動の拠点に選ぶのだといいます。
本展では、まちのありようもひとの懐の深さも「厳しく、また、心地よい」この京都で、商業的価値観に翻弄されず、ほんとうにつくりたいものときちんと向き合うクリエイターの作品を、ジャンルを越えて展示します。「五月礼讃」というテーマは、歌人・與謝野晶子の一篇の詩からいただきました。薫風にそよぐ青葉のようにさわやわかで、いきいきと輝く、10組の女性たちの手しごとの「今」を、どうぞご覧ください。